私、神谷雅美は、ガラス作りと格闘しているのですが、特に、
今の時期は、螺鈿や玉虫、虹やオーロラの様な夜光の美しさを表現したいモードになっています。
昨年、香港のカオルーン・シャングリラホテルに宿泊した際、ショップで売っていた
螺鈿の宝石箱を見初め、購入して、手荷物でそれは大事に持ち帰りました。
あまりに美しいので、放ってはおけなかった(笑)
螺鈿というのは、貝を使った工芸品で、夜光貝、白蝶貝、黒蝶貝、アワビ、あこや貝
等を使って絵柄を仕上げる素晴らしいアートです。
写真ではなかなか伝わりませんが、その輝きは格別です。宝石を入れる為の、宝石でできた箱のごとく、
私を虜にします。
数年前、弟夫婦が、どこだったかアジアのお土産に買ってきてくれた
トレイも、また、美しい輝きです。
これは、裏まですごい。
アジア系の人種は、手が小さいので、とても器用だと言われていますが、
西洋のクラフトとは、また、ひと味違った、怪しげな美しさがあると思います。
最後に、これらの貝は、真珠の母貝となる物が多く、
白蝶貝や、黒蝶貝、あこや貝は、その代表です。近年私もその真珠に
はまっています。若い頃は、ダイヤやサファイヤ等の石に夢中でしたが、
真珠の持つ、有機的な独特の美しさに惹かれ始めました。
こちらは、ミキモトの最高級品です。
うっすらと、ピンクグレイのガラスが一層表面にかかっているかのような、
神秘的な輝きに癒やされます。
こんな風に、美しくて、癒やされるデザインのガラス作品を作りたいと、
必死になっているわけですが、師匠のけんじさんに、究極の美しいガラスを
作る為の技を、教え込まれています。
技で作り上げる人工物で、天然の美しさに勝てたらと・・・。
ライバルは、美しく生まれてきた、幸せな美女達なのでしょうか?
高校時代、漢文に出ていた、『葡萄の美酒・夜光の杯』と言う言葉。
あの言葉が好きだった。葡萄の美酒を愛し、夜光の杯(ガラス)を愛し、
成績はさっぱりだった漢文を、日々、思い出すのです。