研究中だった作品を、デビューさせました。セイレーン・シリーズです。
第一作目が下の写真。
こちら、売約済になりました。ですので、すぐに第2作目に取りかかる予定です。
結構難しいです。こういう形は、なかなかバランスが決まりません。
セイレーンは海の妖精です。美しい歌声で、人を惑わせ、海に引きずり込むとされています。
人気の銅青が決め手です。この青、もうすぐ使えなくなるので、今のうちに作品を作りためたいのですが、
うまくできるか心配です。
工房が年内にクローズになるので、他の工房へ行くと、この青が溶けている可能性が低く、
色ガラスの材料では、違う感じに仕上がるからです。
ベースはオパールホワイト。金箔も沢山使っています。
最近は、色々な作品に挑戦し、進化しています。
頭の中にある沢山のデザインを、具体化する技術が熟練されてきた様で、楽しいのですが、
喜びと言うより、悲しみの方が、美しい作品を作れるというのは、多分屈折した美学です。
それでも、美しい物を見たとき、人は息を吞み、涙を流すので、
だから、美学とは、悲しみと背中合わせです。そして、憂いを含んでいる方が、神秘的で、愛は喜びではなく、
本当は悲しみであることに気付くのです。